用語集
『エージェントメモリと状態』の用語 85 件。レッスン本文で初出の箇所にホバーすると定義を確認できます。
| 用語 | 定義 | 出典 |
|---|---|---|
| ステートレス | あるAPIコールと次のコールの間でサーバーが一切の状態を保持しないため、完全な会話履歴を毎回リクエスト自身が運ばなければならないという性質。 | Using the Messages API |
| コンテキストウィンドウ | システムプロンプト、messages配列のすべてのメッセージ、ツール定義、そしてそのターンのモデル自身の出力 — 1回のリクエストでモデルが実際に見られるすべてを収めるコンテナ。 | Context windows |
| システムプロンプト | モデルの役割と振る舞いを設定するためにリクエストと一緒に送るテキスト。公式ドキュメントはこれをコンテキストウィンドウにカウントされる構成要素の1つとして挙げている。 | Context windows |
| ツール定義 | 利用可能な各ツールを説明するためにモデルへ渡すname / description / input_schema。ドキュメントはこれが同じリクエストのコンテキストウィンドウにカウントされると述べている。 | Context windows |
| 拡張思考 | そのターンの返信を生成する過程でモデルが出力する推論内容。ドキュメントはこれもそのターンのウィンドウ使用量にカウントされると述べている。 | Context windows |
| usage | そのリクエストが実際に消費した入力トークンと出力トークンの数を報告する、APIレスポンス内のフィールド。 | Context windows |
| コンテキストロット | ウィンドウ内のトークン数が増えるにつれて精度と想起が低下する、公式ドキュメントが名付けた現象。 | Context windows |
| 蓄積 | 会話履歴がターンを重ねるたびにコンテキストウィンドウに積み上がり、誰かが能動的にクリアしない限り増える一方になるというデフォルトの振る舞い。 | Context windows |
| 再送信 | 「メモリ」という言葉の実体 — モデルが何かを保存し想起しているのではなく、リクエストのたびに以前の履歴メッセージをそのままモデルへ送り直しているだけであること。 | Using the Messages API |
| 複数のセッション | 1つの会話を越えて生き延びなければならない情報の射程。現在のmessages配列に詰め込むだけでは決して達成できない。 | Context windows |
| Messages API | このコースが土台にするAPI。公式ドキュメントはそれがステートレスであり、常に完全な会話履歴を送る必要があると明言している。 | Using the Messages API |
| 追加 | 会話履歴を管理する最も素朴な方法 — 各ターンの終わりに新しいメッセージを既存のmessages配列の末尾に足し、次のターンでは配列全体をそのまま送り返す。 | Context windows |
| 切り詰め | ウィンドウがほぼ満杯になったときに最も古いメッセージのバッチをそのまま切り取り、最新のNだけを残す方法。実装は簡単だが、捨てたものは不可逆に失われる。 | Context windows |
| コンパクション | コンテキストウィンドウの内容を高忠実度の要約に蒸留し、会話が長くなってもエージェントが最小限の性能低下で継続できるようにする公式のメカニズム。 | Context engineering: memory, compaction, and tool clearing |
| 高忠実度の要約 | コンパクションが生み出すもの — 長い生の履歴を置き換えてウィンドウの先頭に居座り、何が起こり何が結論されたかを保ちながら一語一語の詳細を落とした凝縮版。 | Context engineering: memory, compaction, and tool clearing |
| トリガー閾値 | 公式のメカニズムがコンパクションやツール結果クリアリングを自動的に開始する、ウィンドウ使用量の水準。 | Context engineering: memory, compaction, and tool clearing |
| ツール結果クリアリング | ツール使用そのものから来る膨張を狙ったメカニズム。呼び出しが起こったという記録は残したまま、古く再取得可能な結果だけを削除する。 | Context engineering: memory, compaction, and tool clearing |
| 再取得可能 | クリアリングが何を落としてよいかを決める条件 — ツールが返した内容が古くなっており、同じツールを同じ引数で呼べばもう一度得られること。 | Context engineering: memory, compaction, and tool clearing |
| 150Kトークン | コンパクションのデフォルトのトリガー閾値。ウィンドウ使用量がこの水準に達すると自動的に発火する。 | Context engineering: memory, compaction, and tool clearing |
| 100Kトークン | ツール結果クリアリングのデフォルトのトリガー閾値。コンパクションの150Kより低く、ツール出力という単一の膨張源に先回りするという役割に対応している。 | Context engineering: memory, compaction, and tool clearing |
| 50Kトークン | コンパクションのトリガー閾値に対してサーバーが強制する下限。設定値は最低でもこの大きさでなければならず、閾値を好きなだけ下げることはできない。 | Compaction |
| 最新の3つのツール呼び出し | ツール結果クリアリングのデフォルトの保持ポリシー。直近3回の呼び出しの完全な結果はそのまま残り、それより古いツール結果がクリアされる。 | Context engineering: memory, compaction, and tool clearing |
| メンタルモデル | コンテキスト肥大化への対処をCookbookが3つに分業させた整理 — 大きくなりすぎたウィンドウにはコンパクション、その中の古い再取得可能なデータにはクリアリング、セッションを越えて生き残らせるにはメモリ。 | Context engineering: memory, compaction, and tool clearing |
| ウィンドウ使用量 | 現在の会話履歴がコンテキストウィンドウの容量をどれだけ占めているかの尺度。切り詰め・コンパクション・クリアリングのどれを打つかを判断する材料になる。 | Context engineering: memory, compaction, and tool clearing |
| 全トランスクリプト操作 | コンパクションが及ぶ範囲 — ユーザーメッセージ、アシスタントメッセージ、ツール呼び出し、ツール結果、さらには以前のコンパクションブロックまでもが新しい要約に平坦化される。 | Context engineering: memory, compaction, and tool clearing |
| ラウンドトリップ | tool_useを運ぶassistantメッセージと、対応するtool_resultを運ぶuserメッセージからなる1組のツール呼び出し。履歴を切るときに不可分と見なすべき最小単位。 | Handle tool calls |
| tool_use_id | tool_resultブロックを、それを生んだtool_useブロックに結びつける識別子。クリアリングは結果のcontentを差し替えるが、このidはそのまま残す。 | Handle tool calls |
| 外部メモリ | 1つの会話のライフサイクルに縛られないストレージ — 通常は単にディスク上のファイル — で、そこに書いた情報はセッションが終わった後も読み出せる。 | Context engineering: memory, compaction, and tool clearing |
| メモリファイル | セッションを越えて情報を運ぶためにディスク上に置くファイル。CLAUDE.mdが代表例で、セッション開始時に全体が読み込まれることも、一部だけ読み込まれることもある。 | How Claude remembers your project |
| コンテキストウィンドウにロード | メモリファイルの内容がディスクから読み出され、特定のリクエストに注入されて、そのターンのモデルから見えるようになる過程。 | How Claude remembers your project |
| ブロックレベルのHTMLコメント | CLAUDE.mdの中で <!-- --> に包まれた内容。ドキュメントは、それがエージェントのコンテキストに注入される前に削除されると述べている。 | How Claude remembers your project |
| Autoメモリ | 会話が進むにつれてモデル自身が書くメモリ。インデックスファイルとオンデマンドのトピックファイルという構造を取り、人間が書くCLAUDE.mdを補完する。 | How Claude remembers your project |
| インデックスファイル | Autoメモリの2層構造の第1層 — たとえばMEMORY.md — で、各トピックの完全な内容ではなくエントリの要約を保持する。 | How Claude remembers your project |
| オンデマンド検索 | セッション開始時にはインデックスのエントリ要約だけをロードし、現在のタスクが実際に必要としたときに初めて特定のトピックメモリファイルを読むこと。 | How Claude remembers your project |
| MEMORY.md | Autoメモリのインデックスファイル。公式のルールでは、毎会話の開始時に最初の200行または最初の25KBのうち、先に達した方だけがロードされる。 | How Claude remembers your project |
| CLAUDE.md | 人間が書くプロジェクトメモリファイル。毎セッションの開始時にコンテキストへ完全にロードされ、公式のサイズターゲットは200行未満、ハードリミットは4 MiB。 | How Claude remembers your project |
| 200行 | CLAUDE.mdに推奨される公式のサイズターゲット。これを超えるとより多くのコンテキストを消費し、エージェントの指示への遵守度が下がる。 | How Claude remembers your project |
| 4 MiB | CLAUDE.mdの本当のハードリミット。このサイズまでのファイルは完全にロードされ、これより大きいものは丸ごとスキップされる。 | How Claude remembers your project |
| /compact | Claude Codeのコンパクションコマンド。ドキュメントは、プロジェクトルートのCLAUDE.mdがこれを生き延び、後でディスクから再読み取りされセッションに再注入されると述べている。 | How Claude remembers your project |
| 境界チェック | メモリファイルの読み書きツールに加えるパス検査ロジック。メモリディレクトリの外のファイルを読み書きするようにツールを説得できないようにする。 | How Claude remembers your project |
| 同じプレフィックスの兄弟ディレクトリ | 素朴な文字列プレフィックス検査を破るディレクトリ。/project/memory-evil は /project/memory というプレフィックスを共有するためstartsWithを通過するが、メモリルートの完全に外側にある。 | How Claude remembers your project |
| path.sep | プラットフォームのパス区切り文字を表すNodeの定数。安全な境界条件 abs.startsWith(ROOT + path.sep) に使い、「ルート+区切り文字」で始まるパスだけを通す。 | How Claude remembers your project |
| 構造化された状態 | 固定されたフィールド — 明示的なステータスマーカーを持つTODOリスト — で表現され、ホストコードが確実に解析できるタスクの進捗。文章で記述された進捗とは対照的である。 | Track todos |
| TODOリスト | 複数ステップのタスクを分解した項目の集まり。各項目が明示的なステータスフィールドを持ち、エージェントとホストコードが一緒に進捗を追える。 | Track todos |
| ライフサイクル | TODOが特定された瞬間から不要になるまでに通る4つの段階 — 作成、開始、完了、削除。 | Track todos |
| pending | TODOのライフサイクルの最初の状態 — 項目が特定されてリストに追加されたが、まだ着手されていない。 | Track todos |
| in_progress | TODOのライフサイクルの2番目の状態 — 実際に作業を開始したとき、ステータスがpendingからこの値に移る。 | Track todos |
| completed | TODOのライフサイクルの3番目の状態 — タスクが正常に終了したときに設定されるステータス。 | Track todos |
| deleted | TODOのライフサイクルの4番目の状態 — 不要になったTODOは、TaskUpdateコールでステータスをこの値に設定することで取り除かれる。 | Track todos |
| タスク追跡ツール | エージェントがTODOを作成しステータスを更新するためのツール。これによりタスクの進捗が構造化されたツール呼び出しとしてメッセージストリームに現れる。 | Track todos |
| 構造化されたツール呼び出し | タスク追跡のステータス変更がメッセージストリームに現れる形 — 文章の1行ではなく、識別も単独での解析もできる呼び出しとして現れる。 | Track todos |
| チェックポイント | ある時点でのタスクの状態をデータとして書き出し、セッションの寿命の外側に永続化したもの。中断の後に実行を再開できるようにする。 | Track todos |
| 復旧可能性 | プロセス再起動の後、最新のチェックポイントを読んで、最初からやり直すのではなく止まった場所から続けられること。 | Track todos |
| 冪等 | 何度実行しても同じ結果を生み、再実行しても余計な副作用が起きない操作の性質。 | Track todos |
| TaskUpdate | TODOのステータスを変更するためのツール呼び出し。削除も含め、ライフサイクルのすべてのステップがこれを通る。 | Track todos |
| MemoryTrap | Ciscoの研究チームが公開した実際の脆弱性。リポジトリのクローンと依存関係インストールの承認という無害に見えるルーチンが、永続的なプロンプトインジェクションに変わることを示した。 | Memory Is a Feature. It Is Also an Attack Surface |
| ASI06 | エージェントセキュリティにおけるOWASPのリスク分類の識別子。メモリ&コンテキストポイズニングを扱い、MemoryTrapが該当するクラスである。 | Memory Is a Feature. It Is Also an Attack Surface |
| 永続的メモリ | エージェントがセッションを越えて読み、信頼するストレージ。自動的に繰り返し読み込まれるため、そこに書かれたものは1回の応答ではなく将来の振る舞いを形作る。 | Memory Is a Feature. It Is Also an Attack Surface |
| 永続的なプロンプトインジェクション | MemoryTrapで日常的な開発ワークフローが変わってしまった先 — 1つのターンに閉じず、将来のセッションで再び読み込まれ再び信頼される場所に書き込まれた注入コンテンツ。 | Memory Is a Feature. It Is Also an Attack Surface |
| 古いメモリ | 永続的メモリの中の、かつては正しかったがもはや適用されない内容。メモリに残っているというだけで現在有効なルールとして実行されてしまう。 | Memory Is a Feature. It Is Also an Attack Surface |
| 信頼される表面 | メモリ、フック、設定のように、システムが信頼されるソースとして繰り返し読み込む場所。悪意のあるコンテンツがそこに到達すると何度も悪用されうる。 | Memory Is a Feature. It Is Also an Attack Surface |
| 将来の推論 | 悪意のあるコンテンツが信頼される表面に到達したとき、攻撃者が実際に影響を与えているもの — この1回の応答ではなく、数多くの将来のセッションにまたがるモデルの推論。 | Memory Is a Feature. It Is Also an Attack Surface |
| グローバルフック設定 | MemoryTrapの事例で、永続的メモリと並んで悪意のあるコンテンツが到達した先のグローバル設定。これもシステムが繰り返し読み込み信頼するストレージである。 | Memory Is a Feature. It Is Also an Attack Surface |
| 高度に信頼された指示レイヤー | MemoryTrapの悪意のあるコンテンツがシステムプロンプトを通じて影響を与えたレイヤー。システムが高い信頼を与える指示のソースである。 | Memory Is a Feature. It Is Also an Attack Surface |
| メモリポイズニング | 永続的メモリやその他の信頼される表面に悪意のあるコンテンツを能動的に書き込むこと。信頼できるはずのストレージが攻撃者のペイロードを運ぶようになる。 | Memory Is a Feature. It Is Also an Attack Surface |
| 認証情報 | 鍵、パスワード、アクセストークン。自動的に読み込まれるメモリファイルに書き込まれると、見合う利益もないまま毎セッションでウィンドウに再露出される。 | Memory Is a Feature. It Is Also an Attack Surface |
| 信頼できない生のテキスト | エージェントがタスク中に読むファイル内容、ウェブテキスト、依存関係の出力。そのタスクのための入力データであって、永続的メモリに逐語的に写すものではない。 | Memory Is a Feature. It Is Also an Attack Surface |
| 安定した確認済みのルールと事実 | 信頼できるソースから来て人間が確認した内容 — コードスタイル規約や、実際の調査で確定した根本原因 — で、永続的メモリに書く価値があるもの。 | Memory Is a Feature. It Is Also an Attack Surface |
| メモリ読み書きツール | ウィンドウの外に残す価値のある内容をエージェントが書き出し、以前に保存したものを取り出すための一対のツール(read_memory / write_memory)。 | How Claude remembers your project |
| メモリルート | メモリファイル専用のディレクトリ(コード上のMEMORY_ROOT)。メモリ読み書きツールのあらゆる操作はこの中に閉じ込められる。 | How Claude remembers your project |
| write_memory | メモリルート配下のファイルにテキストを書き込むツール。そのdescriptionには、レッスン5が定めた「何を保存するか」の境界が明記されている。 | How Claude remembers your project |
| プロンプトレベルのガイダンス | ツールのdescriptionにしか書かれていないルール。モデルの振る舞いの傾向を誘導するが、パス検査のようにコードで強制されるわけではない。 | Memory Is a Feature. It Is Also an Attack Surface |
| セッション間メモリバックフィル | 新しいセッションの開始時にメモリファイルを能動的に読み、その内容を最初のメッセージとして注入するロジック。これによりメモリがターン1からウィンドウ内にある。 | How Claude remembers your project |
| 手書きコンパクション | このコースが教育のために簡略化したコンパクションの実装 — 文字予算でトリガーし、完全なラウンドトリップ境界で履歴を切り、モデル呼び出しを1回して要約を生成する。 | Context engineering: memory, compaction, and tool clearing |
| compact_20260112 | Anthropicのネイティブなコンパクション機能の識別子。デフォルトで150Kトークンでトリガーし、レッスンの手書き版はこれを模倣しているだけである。 | Context engineering: memory, compaction, and tool clearing |
| clear_tool_uses_20250919 | Anthropicのネイティブなツール結果クリアリング機能の識別子。デフォルトで100Kトークンでトリガーし、最後の3回の呼び出しの結果を保持する。 | Context engineering: memory, compaction, and tool clearing |
| 文字予算 | 履歴をコンパクトすべきかを判断するために、文字数でトークン使用量を大まかに測る教育用の粗い近似。正確なトークン数ではない。 | Context engineering: memory, compaction, and tool clearing |
| splitKeepingToolPairs | コンパクションのために履歴をどこで切るかを決めるヘルパー。tool_use / tool_resultのペアが要約側と保持側に分断されなくなるまで、カット点を1つずつ戻す。 | Handle tool calls |
| 要約メッセージ | 手書きコンパクションが以前の履歴を置き換えるために生成する1通のメッセージ。messages配列の先頭に差し込まれる。 | Context engineering: memory, compaction, and tool clearing |
| 要約呼び出し | 手書きコンパクションが要約を生成するために行う追加のモデル呼び出し。コンパクトすることの具体的なコストの1つである。 | Context engineering: memory, compaction, and tool clearing |
| プレースホルダーコンテンツ | 手書きのクリアリング関数が、保持数を超えた古いtool_resultのcontentと差し替える代替テキスト。tool_use_idはそのまま残す。 | Context engineering: memory, compaction, and tool clearing |
| 保持数 | クリアリングが完全な結果を残す直近のツール呼び出しの数。これを超えた分はプレースホルダーコンテンツに置き換えられ、ネイティブのデフォルトである3を反映している。 | Context engineering: memory, compaction, and tool clearing |
| 履歴トリミング | 長い会話が永遠に膨らまないよう、このレッスンが実行ループに追加する能力。手書きコンパクションとツール結果クリアリングの両方を含む。 | Context engineering: memory, compaction, and tool clearing |
| TOOLS | 各ツールのスキーマと実装関数をまとめて登録する単一のテーブル。ループはここからtoolSchemasとtoolHandlersを導き出す。 | How tool use works |
| メモリ拡張ループ | このレッスンが完成させるループ — ツール呼び出しコースの実行ループに、メモリ読み書き、メモリバックフィル、手書きコンパクション、ツール結果クリアリングをすべて組み込んだもの。 | How tool use works |